加茂桐簞笥について
KAMO KIRITANSU
桐材を熟知する職人が生み出す
時と空間を超えたプロダクト
桐のもつ優れた特性と美しい木目、木肌のぬくもり、手作業による高い技術が認められ、昭和51(1976)年、通商産業大臣(現経済産業大臣)より伝統的工芸品「加茂桐簞笥」の指定を受けました。
時代や用途などによって機能や形態は少しずつ変わってきましたが、匠の技は受け継がれ、研ぎ澄まされ、数々の逸品を産み、日本の暮らしを彩ってきたのが“加茂桐簞笥”です。
加茂桐簞笥の特徴
FEATURES
湿度を保つため伸縮する、桐の特性
桐は外の湿度が高くなると湿気を入れないように膨らみ、外が乾燥していると通気を良くするため、縮む特性を持っています。さらに、タンニンやパウロニン、セサミンという成分が含まれ、細菌や昆虫類の食害を防ぐといわれています。そのため、古くから大切な衣類をしまう際によく使われてきました。
美しい木目と木肌のぬくもりをつくる、
匠の技
職人は膨張する桐の特性や変化を考慮しながら桐簞笥を作ります。そのほとんどの工程が手作業で、何枚かの板を合わせて1枚板にし、表裏の柾目を特殊な技法で合わせていきます。加茂桐簞笥の美しい木目と木肌のぬくもりは職人の努力の結晶なのです。
人生を共に歩むパートナーとして
桐簞笥は、100年以上長持ちするもの。それは、古くなっても表面を削り、新しい命を吹き込むことができる桐簞笥。ほぞ組みや蟻組み、木釘などを使い、金釘は一切使っていないからこそできる技。人生に寄り添い、後世にも受け継げるパートナーが、“加茂桐簞笥”なのです。